bekkou68 の日記

Gogengo! や IT 技術など。

Gogengo! のインセプションデッキ

思い

生きることは学ぶこと。

せっかく学ぶなら、たのしく。

たのしく学ぶことは生きる活力となるから。

たのしく生きることにつながるから。

この思いを、体現したい。

概要

コンセプト

「英単語は語源でたのしく」

キャッチコピー

「英単語のつらい暗記とおさらば!」

エレベーターピッチ

  • Gogengo! とは、「英語の語源をたのしく学べる場」である。
  • 想定するユーザー層は、「英語の「なぜ」が気になり、たのしく語彙を増やしたい、日本語を母国語とする英語学習者」である。
  • 実現手段は、「角掛が語源をたのしく学んだ過程を表現して発信すること」である。
  • メインとなる機能は、「英単語と語源を行き来できる辞書、そして、歴史や雑学をまじえた英単語の物語」である。

サービス名の由来

「語源や言語をたのしく学べる場」を体現する名前を考えた。「語源 + Go!」でたのしそうな響きがあり、「語源 + 言語」とも読めるので、Gogengo! と名付けた。

デザインコンセプト

「たのしさ」や「親しみやすさ」が表現できるように暖かみのある色合いにする。

実現したい希望

仕事とは「希望を実現すること」である。たとえば、「知りたい」希望を実現するのが先生であり、「長くなった髪を短くしたい」希望を実現するのが美容師である。

Gogengo! では次のような希望を実現したい。

  • 英語の語彙を増やしたい。
  • 英語の語源を知りたい。
  • 英語の歴史を知りたい。
  • たのしく学びたい。
  • なぜを知りたい。
  • ものごとを根本から考えたい。

「〜したい」という希望と、「〜できる」という実現手段とがうまく結びつくと、よい体験が生まれると考える。

希望をどう実現するか

実現手段は、「角掛が語源をたのしく学んだ過程を表現して発信すること」である。たのしく学ぶ過程を抜きにしては、読みたくなるコンテンツは体現されないと考える。

実現手段の方向性やモチベーションは次のとおり。

  • 語源を学ぶのがたのしいから発信し続ける。自分がたのしいから続ける。たのしく感じて表現したものを、誰かがたのしいと思ってくれたらうれしい。
  • 語源のたのしさを伝えられるなら手段は何でもいい。たとえば、Web サイト、スマホアプリ、SNS、書籍など。
  • 日本が好きなので、まずは日本に向けてコンテンツをつくる。日本語で発信する。
  • 英語を母国語とする国や韓国などでは、語源学習は当たり前になっているらしい。英単語を学ぶ際に語源を知らないことは、漢字を学ぶ際に部首を知らないことと同じくらい、学びの機会損失だと考えている。

実現手段を次の四つの区分に分ける。

  1. Gogengo! Core
  2. Gogengo! Products
  3. Gogengo! Community
  4. コラボレーション

それぞれについて紹介する。

1. Gogengo! Core

Gogengo! Core とは、「Gogengo! の核であり、http://gogengo.me/ 内の表現」である。Gogengo! Core には、「英単語と語源を行き来できる辞書」と「歴史や雑学をまじえた英単語の物語」がある。

1.1. Gogengo! Dictionary

Gogengo! Dictionary とは、「英単語と語源を行き来できる辞書」である。たとえば、英単語の include を調べていて、語源 clude を含む英単語を見たくなったら、リンクをクリックしてすぐ一覧できる。それによって効率的に学ぶことが期待できる。

なお、語源の解説は、専門用語や記号を使わずシンプルにしている。先ほどの include の解説を例にあげる。

include
→ in-「中へ」clude「閉じる」
→ 中に閉じ込める
→ 【動】含める

これは次のような形式をとっている。

<英単語のつづり>
→ <語源のつづりと意味>
→ <語源から導出されるイメージ>
→ <イメージから導出される英単語の意味>

このような形式で解説すると、「なぜ英単語がその意味になったのか」が流れを追って理解でき、頭に入りやすいのではないかと考える。なかでも <語源から導出されるイメージ> の箇所は、理解の肝となる部分なので熟考して書いている。

1.2. たのしい英単語のものがたり

『たのしい英単語のものがたり』とは、「歴史や雑学をまじえた英単語の物語」である。たのしさを伝えるのは辞書だけでは限界があると感じ、物語を書くことにした。辞書をつくるには、一語一語をじっくりと調べることが必要だ。そんな過程で感じ取ってきた、たのしさのエッセンスを、物語として表現したい。

なお、『たのしい英単語のものがたり』と Gogengo! Dictionary は、それぞれ独立しているわけではない。『たのしい英単語のものがたり』で登場する英単語が Gogengo! Dictionary に載っている場合は、Gogengo! Dictionary へのリンクがある。物語を読んで得た疑問や気づきを辞書で調べて理解を深められるのではないだろうか。

2. Gogengo! Products

Gogengo! Products とは、「Gogengo! Core を元にした http://gogengo.me/ 外の表現」である。Gogengo! Products には、TwitterBotiOS アプリがある。

2.1 Gogengo! Bot

Gogengo! Bot とは、「語源の解説を定期的に発信する TwitterBot」である。タイムラインを眺めるだけで気軽に語源を学ぶことができる。その英単語が気になったら、つぶやきに付いているリンクを飛ぶと Gogengo! Dictionary で調べられる。

2.2. おもしろ語源 (更新停止)

『おもしろ語源』とは、「語源の解説をオフラインで読めたり、理解度チェックができたりする iOS アプリ」である。2017 年現在、更新は停止している。ここで掲載している「語源の解説」は、『たのしい英単語のものがたり』の土台となった。

3. Gogengo! Community

Gogengo! Community とは、「Gogengo! のユーザー同士が交流できる場」である。Gogengo! Community には、ユーザーグループやミートアップなどがある。

3.1. Gogengo! Page

Gogengo! Page とは、「Gogengo! の更新情報やイベント情報を見られる Facebook Page」である。

3.2. Gogengo! User Group

Gogengo! User Group とは、「Gogengo! の更新情報やイベント情報を見られるグループ」である。Gogengo! Page よりも濃度が高い情報を発信する。

3.3. Gogengo! Meetup

Gogengo! Meetup とは、「リアルで集まって英語をたのしく学ぶ場」である。ひとまず公募せずにクローズドで運営している。

4. コラボレーション

コラボレーションとは、「複数人で協力してコンテンツや場をつくること」である。

4.1. 語源の広場

『語源の広場』とは、「『英語耳』の松澤喜好さん、『日本語と英語をつなぐ』のすずきひろしさん、そして角掛がお互いのコンテンツを持ち寄り、多角的な視点で語源を解説するコンテンツ」である。頻度の高い順で英単語を一覧できたり、イラストを混じえて語源を理解できる。

数字

実現手段 数字
Gogengo! Core 月間 3 万 UU。月間 10 万 PV。
Gogengo! Bot 1.5 万フォロワー。月間 65 万ツイートインプレッション。
Gogengo! Page 500 いいね。
Gogengo! User Group メンバー数 110 名。
Gogengo! Meetup メンバー数 2 名。
語源の広場 計測中
おもしろ語源 (更新停止) 累計 1.5 万ダウンロード。

※2017 年 10 月時点。

Gogengo! Core の年間の数字

UU PV
2017 計測中 計測中
2016 2.0 万 6.9 万
2015 1.4 万 5.3 万
2014 0.8 万 2.6 万
2013 0.4 万 1.4 万
... ... ...
2009 - -
  • UU や PV は、月間を合計して 12 で割り、百の位で四捨五入したもの。
  • データは Google Analytics より。

やらないこと

角掛以外がコンテンツを書くこと

  • 一語一語すべてを自分で調べて表現することが何よりたのしい。調べる過程で大切なものをつかみ取れる。
  • 一字一句すべてを自分で書き上げることによって、コンテンツ全体に血がかよう。コンテンツ全体に血がかよう時に、コンテンツの表現力は最大化される。
  • コンテンツの責任を自分に一元化させる。コンテンツを自由に扱えることにつながる。
  • 自分の人生をのせて、つくり上げるコンテンツなのだから。

なお、『コラボコンテンツ』には上記のルールは当てはめない。

  • 語源が好きな仲間どうしでコンテンツをつくり上げることは、視野が広がり、学びがあり、共感でき、とてもたのしい時間である。
  • 一人だけでやれることには限界がある。

あせること

  • 自分がたのしむことを第一とする。
  • 創作意欲がわかない時は無理してやらない。創作意欲がわいている時にやるほうがよいコンテンツができる。好きな時に、好きなだけ、好きなようにやる。
  • オリジナルを表現し続けるなら、あせる必要などない。

辞書をつくるたのしさ

  • さまざまな言葉にふれると、さまざまな学問を知れる。年輪年代学や場所学など、聞きなれない学問を知った時のたのしさ。
  • 一つひとつの言葉が、自分にどう響くかをつむぎ出すことで、自分が浮かび上がってくる。自分を知ることにつながる。辞書づくりとは、自己との対話である。
  • 言葉の解釈は辞書によって違うことがある。自分だったらどう解釈するかを考えること。その過程。
  • 人は言葉にして学ぶ。だから、言葉を学ぶことは、すべての学びの根底だと言っても過言ではない。
  • 辞書は、らせんのように成長する知識体系である。辞書を一人でつくり上げるということは、生涯の学びを表現すること。人生をのせた表現となる。

自分にとって Gogengo! とは何か

  • 自分の学びを最大化する環境。
  • 対話し成長し合える仲間。
  • 自分をのせた表現。

年表

実現 できごと
2017 松澤喜好さん、すずきひろしさんとのコラボ企画『語源の広場』をローンチGogengo! Meetup を始めた 八年のふりかえりをかねて、インセプションデッキを公開
2016 『たのしい英単語のものがたり』を公開。Gogengo! の掲載英単語数が 1,000 語に到達。Gogengo! のロゴを調整した。 Gogengo! をローンチして七年目のふりかえりを書いた。アルク社に掲載されていた松澤喜好さんの『語源辞典』を参考文献に追加
2015 Gogengo! のロゴをフラットデザインにリニューアル -
2014 Gogengo! User Group を始めた Gogengo! をローンチして五年目のふりかえりを書いた。Apple 社にて『おもしろ語源』をレビューいただく。
2013 『おもしろ語源』をローンチ -
2012 サービス名を D.D. から Gogengo! にあらためてリニューアル Gogengo! が HAL_J さんに紹介されるP4D でデザインのアドバイスをいただく。
2011 - オブジェクト倶楽部のカレンダーに D.D. が掲載
2010 D.D. Bot をローンチ 永和システムマネジメント社で『語楽部』を開催
2009 D.D. をローンチ。掲載単語数は 16 語。英単語と語源を行き来する仕組み (後述の Gogengo! Dictionary) はすでに完成していた。 ティーアンドエフカンパニー社のアプリコンテストで D.D. を発表
2008 - 『英語の会』を開催。将来どうやって生きたらたのしいだろうかと悩む日々。語源のたのしさを伝えるサービスをつくることを決めた
2007 - ティーアンドエフカンパニー社で働き始める。
2006 - 村川久子教授から語源を学ぶ。語源をはじめて知って衝撃を受ける。

ローンチまでの過程

はじめて語源を知ったのは 2006 年。大学生の時だった。会津大学の村川久子教授の講義で教わった。「そんな学びかたがあったなんて!」と衝撃を受けた。語源を知ってからは英語学習の概念が変わった。語源を調べるうちに、のめり込んでいった。英語や語源を学ぶたのしさを伝えたくて、『英語の会』という学びの場をひらいていた。参加者は 20 名ほどだった。

その頃は、ティーアンドエフカンパニー社という IT 系の会社でアルバイトとして仕事をしていた。働くうちに、「自分は社会に対して何ができるのだろう」と思い始めた。そして、「将来はどう生きたらたのしいのだろう」と悩むようになった。「自分なりに何かをやらないと、自分を見失ってしまいそうだ」と焦った。「でも、せっかくやるなら、誰もやらなくて、生涯たのしめそうなことをやりたい」と思った。当たり前だが、都合のいい答えなんて見つかるわけもなく。息ぐるしく、どん詰まりな日々を過ごしていた。それまで通いつめていた大学にほとんど行かなくなるほどだった。

そんなある日、『英語の会』で語源の話をしていたら、あるメンバーが「語源の解説をどこかにまとめて欲しい」と言った。「そうだよね」と何気なく返事をした。別の日にも、違うメンバーが同じことを言った。さらに別の日も。別の日も。そうして、気づいた。「語源を学んでいるとたのしい」。「日本の学校では語源を教えていないから知らない人が多い」。「語源の学ぶたのしさをサービスにすることは誰もやらなさそうだ」。「語源を日本で広めたら、色々とおもしろくなるんじゃないか」。それまで散らかっていた点たちが、一気につながり線となっていった。

2008 年に、語源の解説を配信するサービスをつくることを決めた。デスクトップパソコンを急いで買いに行った。サービス設計やソフトウェア開発に苦戦しつつ、翌年にローンチした。

謝辞

語源を教えてくださった村川久子教授、Gogengo! を思いつくきっかけをいただいた『英語の会』の皆様、大切なことを考える場をいただいたティーアンドエフカンパニー社の皆様に、感謝。

Gogengo! を活用いただいている皆様、フィードバックをいただいている皆様、関わっていただいているすべての皆様に、感謝。




(元々はこちらの記事に書いていたインセプションデッキを、独立した記事としました)